はじめに
インドネシアは、現在、人材事業において最も注目を集めている国の一つです。コロナ禍の収束以降、多くのインドネシア人材が日本で就労するようになり、現在では約15万人が日本に在留しています(在留外国人の中でも、人口増加率はトップクラスを誇ります)。本記事では、今特に注目されるインドネシア人材の特徴と、採用することによる具体的なメリットについてご紹介します。
フィリピン人材の雇用・マネジメント経験からの気づき
私たちは、もともとフィリピン人材を約200名雇用・マネジメントした経験があります。英語力の高さや陽気な国民性、そして何より彼らの優秀さに目を光らせるものがありました。当初はフィリピン人材を日本へ送出すことを考えておりましたが、視点を広げ「フィリピンだけではなくアジアの他の国々にも同じような優秀人材がいるのではないか?」と考え、各国のリサーチを開始しました。
アジア各国の調査
フィリピン以外に、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、タイ、インドネシアなどアジア各国の人材について、実際に現地に足を運び調査を行いました。私たちが注目したポイントは、「日本語習得力」「日本文化との親和性」「勤勉さ」「責任感」など、長期的な雇用を見据えた資質です。
インドネシア人材に着目した理由
さまざまな国を比較した結果、総合点が最も高かったのがインドネシア人材でした。
特に際立っていたのは以下の点です。
- 積極的に日本語を学ぶ姿勢
- 穏やかな性格と協調性
- 礼儀正しさと責任感
- 宗教的価値観に基づく誠実さ(イスラム教が中心)
これらの要素が、日本企業が求める「まじめにコツコツ働く人材像」と極めて一致していたためです。
インドネシア送出し機関設立への道のり
インドネシア人材のポテンシャルを確信した私たちは、2022年に現地のジョグジャカルタにて、自社で送出し機関(PT AIBOU PARTNERS INDONESIA) を設立しました。現地教育から日本語指導、生活指導まで一貫して自社管理することで、より質の高い人材を日本企業へ送り出す仕組みを整えました。この取り組みにより、単なる人材の送出しだけでなく、来日後の定着率向上にも大きく貢献しています。
インドネシア人材の特徴
インドネシア人材には、以下のような共通した特徴があります。上記と内容は重複しますが、
- 穏やかで協調性が高い
- 目上を敬う文化(日本と近い感覚)
- 家族を大切にするため、長期雇用志向が強い
- 宗教観からくる真面目さ(イスラム教徒が約87%)
- 日本語力が高い (特にリスニング力が高い)
また、インドネシアは「若年人口が豊富」な国であり、労働力供給が安定している点も企業にとって大きなメリットとなります。(インドネシアは人口が約2.7億人で平均年齢は29歳です)
インドネシア人材が市場で評価されている理由
近年、技能実習制度・特定技能制度を通じて来日するインドネシア人材の評価は急上昇しています。特に評価されているのは、以下の点です。
- トラブルが少ない(失踪率が非常に低い)
- 文化適応力が高い(日本文化への理解が早い)
- まじめで長期的なキャリアを希望する傾向
これらの特徴により、幅広い業界の受入企業から高い信頼を得ています。また、私たち日系で送出し機関を経営している身として、現地での教育段階から日本人に合わせたマナーのレクチャーを行っていることが、日本での定着率の高さに起因していると考えます。

インドネシア人材の日本での就労実績
出入国在留管理庁によると、2023年時点で日本に在留するインドネシア人は14万9000人となりました。その内の約12万人が技能実習生や特定技能の人材となります。国籍別人数では6位に留まるが、伸び率ではトップとなっています。(※出典: 厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況」)。現在、主に以下の理由から日本への流入が増えております。
- インドネシア – 日本政府間での連携強化
- インドネシア国内にて若年層の失業が目立つ (若年層が長期で就労できる体制が整備されていない)
- 日本文化との親和性 (アニメや日本の食事が大好きな若者がたくさんいます)
受入企業の声
実際にインドネシア人材を受け入れた企業様からは、このような声が寄せられています。
- 「とにかくまじめで手を抜かない。安心して任せられる」
- 「日本人スタッフとのコミュニケーションがスムーズ」
- 「長く働きたいという意欲が高く、定着率が良い」
一方で、関係性を築き上げるまで、シャイであったり、自分の考えを伝えることに遠慮してしまうのも彼らの気質のため、最初は「何を考えているんだろう?」と思う時もあるかもしれません。彼らとコミュニケーションの機会を十分に確保することで、彼らの本来の良さを引き出すことができます。
インドネシア人材を雇用するメリットまとめ
インドネシア人材を採用することで、企業には以下のメリットがあります。
- 長期的な人材確保が可能(家族志向による定着率の高さ)
- トラブルリスクが低い(文化適応・宗教理解)
- 日本人スタッフとの摩擦が少ない(協調性)
- 育成コストが抑えられる(事前教育レベルが高い)
単なる人手不足解消ではなく、組織の安定成長に貢献する外国人材戦略を実現することができます。実際にトラブルリスクが少ないという点で、受入企業様だけではなく弊組合のような受入機関様も他国からインドネシアへの切替が進んでいる状況です。
まとめ
インドネシア人材は、日本企業にとって「未来の成長を支える仲間」となりうる存在です。世界中に優秀な人材がいる今だからこそ、国籍にとらわれず、本当に日本と相性が良い人材を選び、育てていく視点が重要です。
私たちAIBOUは、現地の送出し機関から国内での受入まで一気通貫の自社管理のもと、質の高い人材を安定供給できる仕組みを持っています。インドネシア人材をお探しの受入企業様、人材会社様、まずはお問い合わせよりご連絡ください。