はじめに
技能実習制度を活用して外国人材を受け入れる際、受入企業にとって最も気になるのは「具体的にどういう流れで人材が来日するのか?」という点です。受け入れ経験がない企業にとっては未知のプロセスも多いため、事前に全体の流れを把握しておくことで、スムーズな対応とトラブル回避につながります。
この記事では、技能実習生が来日するまでの流れをステップ毎に完全解説します。
ステップ0:協同組合(監理団体)への加入
初めて技能実習生を受け入れる企業がまず行うべきことは、「協同組合(監理団体)」の組合員になることです。技能実習制度は、監理団体を通じて制度運用が行われるため、受入企業単独での実施はできません。
アイボウ協同組合のような監理団体に加入することで、監理・申請・教育・訪問指導など、一連のプロセスをスムーズに進められる体制が整います。ここから、実際の受け入れに向けた準備がスタートします。
ステップ1:求人・募集要件のすり合わせ
まず、受入企業と協同組合で募集する人材の条件を明確にします。
- 必要な人数と入国希望時期
- 受入予定の職種・作業内容
- 勤務地や業務環境
- 生活支援体制(寮・交通など)
この時点で、「技能実習制度の対象職種かどうか」など、制度上の確認も並行して行います。
ステップ2:送出し機関による人材募集・書類選考
通常、条件が決まり次第、海外の送出し機関が現地での募集活動を開始します。AIBOUグループの場合、日本語学校機能を有する送出し機関(AIBOUインドネシア)を現地で経営しているため、すでに日本語教育を受けている候補者が常時いる状態です。そのため、基本的には日本語での面接対応が可能です。
貴社から求人をいただいた後は、送出し機関が履歴書や学歴、職歴、日本語能力などを確認し、貴社が求める要件に合致する人材を選定します。
ステップ3:企業面接(オンラインまたは現地)
書類選考を通過した候補者と、企業による面接・選考を行います。
形式は主にZoomなどによるオンライン面接が主流となってきていますが、、希望があれば現地訪問や集合面接も可能です。著者は現地での対面面接を推奨しております。実際に現地の生活や求職者のバックグランドを直接確認することで、よりイメージを持った状態で求職者のサポートができるので、定着率向上に期待できます。
ステップ4:内定者の日本語教育・現地講習
内定者が決定したら、すぐに日本語教育と現地講習がスタートします。
- 日本語学習
- 日本での生活マナーや文化理解
- 交通ルールやゴミの分別、買い物方法などの生活指導
AIBOUインドネシアでは、候補者が内定前からすでに日本語を学んでおり、合格後はより実践的な教育を強化していきます。実際に弊社の技能実習生は一般的な送出し機関の技能実習生と比較して2-3倍の日本語学習時間を確保して入国となります。入国前時点での日本語会話力は以下の通りで、他の送出し機関で同程度会話力を持つ技能実習生を見つけることは難しいでしょう。

ステップ5:ビザ申請・関係書類作成
受入企業、監理団体、送出し機関が連携し、以下の手続きを進めます。
- 在留資格認定証明書の申請(入管)
- 技能実習計画書の作成・提出(OTIT)
- 労働契約書や雇用条件通知書の作成 etc..
申請内容に不備があると再提出が必要になるため、正確さとスピードが求められるプロセスです。技能実習生が来日するまでの書類手続きは、他の在留資格に比べて複雑です。しかしながら、3者が連携しながら書類対応をすることで入国までの不要な時間を削減することができます。
ステップ6:出発前オリエンテーション/健康診断
来日前に、実習生には現地での最終講習と健康チェックが行われます。
- 技能実習生用の出国前講習
- 健康診断
- 必要書類・持ち物の最終確認 etc..
実習生の精神的・身体的な準備も整えた上で、日本での就労に備えます。

ステップ7:来日・受入企業での入社
いよいよ来日です。空港に到着した実習生を、協同組合や受入企業が出迎えます。
その後は以下の対応を行います。
- 住居の案内、買い物支援、役所手続き同行
- 職場見学、オリエンテーション
- 就労初日までのフォロー etc..
アイボウ協同組合では、日本語通訳が同行し、初期の不安や混乱が起きないようサポート体制を整えています。
全体スケジュールの目安
内定後、技能実習生が来日するまでの所要期間は、通常6〜8ヶ月が目安です。これは企業の準備状況、現地候補者の待機有無、ビザ審査のスピードなどによって変動します。
◾️早いケース:約4〜6ヶ月
・候補者がすでに待機中
・職種が明確で書類作成がスムーズ◾️標準的なケース:約8〜12ヶ月
・一から候補者を募集し、教育開始。
AIBOUインドネシア(送出し機関)では、事前教育済の候補者が在籍しているため、他社よりも早い来日対応が可能です。
AIBOUグループのサポート内容
当社は、インドネシア現地に自社の送出し機関を構え、技能実習〜特定技能まで制度横断で対応しています。
- 日本語学校機能付きで常時教育
- 現地・国内の一気通貫体制
- 入国前後のサポートまでフル対応
すべてのプロセスを見える化し、受入企業が安心して人材を迎え入れられる体制を整えています。
まとめ
技能実習生を受け入れるまでには、多くのステップがありますが、事前に全体像を把握し、信頼できるパートナーと進めることで、トラブルを最小限に抑えることが可能です。現地国籍の責任者が管轄をする送出し機関の場合、責任者と連絡が付かない場合も日常茶飯事です。
AIBOUグループでは、制度理解から実務サポート、来日後の定着支援まで、一貫してご支援しております。初めての受け入れをご検討されている企業様も、ぜひお気軽にご相談ください。